当院では、ほくろ・粉瘤やその他皮膚腫瘍に対して、必要に応じて手術治療も行っております。手術に要する時間は平均30分程度で、局所麻酔下にて行います。
粉瘤の手術で選択されることがある手術法です。ディスポーザブルパンチと呼ばれる円筒型のメスで粉瘤に小さい穴を空け、そこから粉瘤の内容物を排出した後に粉瘤の嚢自体を剥離して摘出する方法です。
メリット: | 粉瘤のサイズに対して、傷跡が小さくすむ 手術時間が比較的短い |
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デメリット: | 粉瘤の取り残しがあり得る 止血が不十分となり術後出血が起こる可能性がある |
Before
①切除を行う粉瘤にマーキングを行います。
②局部麻酔を注射します。
After
[ 術直後 ]
③パンチで粉瘤に孔をあけます。
④粉瘤を抜き取ります。
⑤開放創のまま、もしくは縫い合わせて手術終了です。
Before
臍抜き法(くり抜き法)
After
[ 術直後 ]
[ 10日後 ]
(症例写真:当院で施術された患者様)
Before
臍抜き法(くり抜き法)
After
[ 術直後 ]
[ 1W後 ]
(症例写真:当院で施術された患者様)
Before
顔・くり抜き法
After
[ 1W後 ]
[ 3W後 ]
(症例写真:当院で施術された患者様)
腫瘍に対して、縫合しやすいように皮膚のマージン(余り)をとって菱形~レモン形に切除ラインをデザインして、切除・摘出する方法です。皮膚外科の方法として、最もポピュラーなものといえます。
メリット: | 基本的に腫瘍を取り残しなくしっかりと摘出できる 術後の創部管理が比較的短期間かつ容易である |
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デメリット: | マージンがある分、腫瘍のサイズに対して創部の長さが大きくなってしまう |
Before
左肩・紡錘形切除
After
[ 1W後 ]
(症例写真:当院で施術された患者様)
Before
顔・紡錘形切除
After
[ 1W後 ]
(症例写真:当院で施術された患者様)
Before
紡錘形切除
After
[ 1W後 ]
(症例写真:当院で施術された患者様)
腫瘍の位置や部位によっては、通常の紡錘形切除では縫合が難しかったり、引きつれなどにより、整容面での仕上がりが良くなかったりするケースがあります。こうした場合に、腫瘍周囲の皮膚の一部を血流を保ったまま、ずらすように移動させて皮膚の欠損部を再建する方法です(有茎皮弁といいます)。
メリット: | 皮膚のマージンに余裕がない位置でも、無理なく自然な仕上がりにすることが可能 |
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デメリット: | 手術時間が長くなること |
皮膚外科とは広義では手術ばかりだけでなく、重症感染部位に対する切開排膿・デブリドマンなどを含み、「薬剤の内服・外用」だけでは根治コントロールが難しい疾患に対してのアプローチのひとつです。
当院では、当院施設でのコントロールが可能と判断される症例については、できる限り当院での治療を心がけています。
皮膚外科では以下のような症状を診察対象としています。
※青文字の疾患名をクリックすると詳しい説明をご覧いただけます。
皮膚外科、手術などにつきましてご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
患者様には以下の事項について、ご了承お願い致します